自社商品をネット販売することで商圏を日本全国に広げる事ができますので、従来にない新規の売上が期待できます。
そのため、ネット販売にチャレンジしようとお考えの会社も多いと思います。
但し、そのやり方がわかる人間が社内にはいない場合がほとんどだと思います。
そもそも自社商品をネット販売するためのWEBサイトって、どうやって作るの?という感じだと思います。
そこでこのページでは、中小企業が自社商品をネット販売するためのWEBサイトについてお伝えします。
※ネット販売のためのWEBサイトを作れば商品が勝手に売れていくわけではありませんので、集客や売るための方法については、次の関連記事を参考にして下さい。
※ここでいうWEBサイトとは、ホームページのことです。このページでは、WEBサイトの表現でお伝えしています。
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目次
自社商品のネット販売に必要なWEBサイトの機能
自社商品をネット販売するためには、そのために最低限必要な機能がWEBサイトに備わっている必要があります。
自社ではどういうWEBサイトでネット販売を始めるのかを判断するために必要な知識ですので、まずはその部分をお伝えします。
ショッピングカート機能
これはご自身でインターネットで買い物をする時の事を思い出して頂ければわかりやすいと思うのですが、お目当ての商品写真や商品説明の近くに「カートに入れる」「購入する」等のボタンが設置されているはずです。
そしてそのボタンをクリックすると、名前や住所等々を入力する画面に移動し、最終的に「注文する」「注文を確定する」等のボタンをクリックすることで注文が完了しますよね。
このような流れで購入者に商品を買ってもらうための機能が、このショッピングカート機能です。
普通のWEBサイトには、このショッピングカート機能は付いていませんので、自社商品をネット販売する場合には、この機能が必要になります。
決済機能
そして次に決済機能です。
先ほどのネットでのお買い物を例に説明すると、「注文する」のボタンをクリックした後に、決済方法を選ぶページが表示されますよね。
その部分が決済機能です。
販売者側があらかじめ利用可能な決済方法を設定しておくことで、購入者はお好みの決済方法を選んで代金の支払いを行う事ができるようになります。
例えば、銀行振込、クレジットカード払い、代金引換、後払い等ですね。
この中で特にシステム的に事前に準備する必要があるのは、クレジット決済機能です。
クレジットカード会社と別途、契約を結ぶことで、自社ネット販売サイトでもクレジット決済でお客さんに買い物をしてもらうことができるようになります。
商品管理機能
販売していく自社商品を管理するための機能です。大体、在庫の管理機能も含まれます。
販売する商品の画像や説明文をシステム上に登録していくことで、販売ページにその情報が表示されるような仕組みになっています。
受注管理機能
これに関しては、ネットショップ等を運営した方でないとイメージが付きにくいかもしれませんが、とても大切な機能です。
お客さんが自社販売サイトで商品を購入してくれた際に、その後の取引に必要な情報を管理するための機能です。
例えば、
- そのお客さんの情報(お名前、住所、電話番号等)
- 取引情報(購入商品、購入数、決済方法等)
この情報がわからなければ、お客さんに商品を発送できませんよね。
また、たくさん売れるようになってくるとリアルタイムでどんどん新しい注文が入ってきます。
このような管理をする機能がついていないと、ごちゃごちゃになって管理ができなくなってしまいます。
この機能には、注文が入ったら管理者(あなたの会社のネット販売担当者)へメールで通知できるように作られていることが多いです。
そのような機能が付いていれば、注文があるたびにメールで通知してもらえるので、注文があったことに気が付かない等を防止できます。
また、ある程度売れるようになってくると自社商品の売れ行きを確認し更にたくさん販売してくための戦略を練ったり等の業務が発生してきますので、この受注管理機能と併せて顧客管理機能とが一体になっている場合も多いです。
メール配信機能
そしてメールを配信する機能です。
すでに自社のメールシステムがあるのでそれ使えばよいのではと思われるかもしれませんが、それとは別にネット販売用のメール配信システムが必要です。
その理由は、注文がたくさん入ってくるようになると、個人のメールソフトやWEBメールで1件1件対応する事はほぼ不可能になってくるからですね。
この機能は、受注管理機能と紐づいて構築されることが多く、該当する受注内容を管理画面で確認しながら、適切なタイミングで適切な内容のメールを該当するお客様に送信するという流れになると思います。
またご自身でネットでお買い物をした時に、注文直後、そのお店から「ご注文ありがとうございました」というメールが届きますよね。
それは自動配信メールと呼ばれるもので、このメール配信機能を使って、お店側が注文してくれたお客さんに対して自動でメールを配信するように設定しているわけですね。
注文後、すぐにお店から連絡がこないとお客さんは不安になってしまいますよね。そのような事がないように、自動配信メールを送信しているお店や会社が多いです。
ネット販売のためのWEBサイトの種類と作成方法
さて、自社商品をネット販売するために、そのためのWEBサイトには案外多くの機能が必要であることがおわかりいただけたと思います。
ここからいよいよ、自社商品ネット販売のためのWEBサイトの種類と作成方法をお伝えします。
それぞれの特徴がありますので、自社に最も適したWEBサイトでネット販売を始めて頂ければと思います。
自社で販売するシステムを開発する
自社独自でネット販売のためのWEBサイトを開発するという方法です。
ここまでで説明したような複数の機能を装備したWEBサイトを作れる社員が社内にいるというケースはほぼ皆無だと思われますので、多くは社外のシステム構築会社、WEBサイト構築会社に委託する流れとなるはずです。
この場合のメリットは、自社においてのネット販売に特化した機能をオリジナルで構築できる点、かなり手の込んだデザインの販売サイトでも作ることができる点等が挙げられると思います。
デメリットとしては、かなりの高額の費用(数百万円)がかかる点です。
一般的な中小企業において、ここまでする必要性は全くありませんので、自社オリジナルのネット販売用のWEBサイトを独自で構築する事は良い選択とは言えません。
そもそも、目的は自社商品をネットでたくさん販売する事です。
その目的を達成するために、販売システムを開発する必要は全くありません。どんなに優れた販売システムを持っていたとしても、商品が売れるかどうかはそれとは無関係です。
ショッピングモールに出店する
そして自社商品をネット販売したい場合に、必ず候補に挙がるのが、楽天市場やAmazon等の他社のプラットフォームを利用してそこに出店するという方法です。
ネットではなくリアルで例えるならば、有名百貨店のブースを借りてそこで自社商品を販売するようなイメージですね。
ショッピングモールに出店することで、自社でそのためのWEBサイトを作る必要がない、そして、楽天市場やAmazonにはすでに顧客が付いているため、仮に知名度のない自社商品だった場合でも、モール自体の顧客の目に触れる機会が増えるというメリットはあります。
但し、モールに出店する場合、次のようなデメリットが考えられます。
- 出店料がかかる
- モール内での価格競争に陥りやすい
- 自社のブランドが構築しづらい
- 見込み客リストが自社内に溜まらない
出店料がかかる
他社の販売スペースを借りて商売をするわけですから出店料がかかります。
料金はモールによって異なりますが、あまり売れない、時々しか売れないという場合には、この出店料が負担になる事は言うまでもありません。
モール内での価格競争に陥りやすい
商品にもよりますが、必ずと言ってよいほど自社商品の類似品がモール内に存在します。
また、国内商品に類似した中国製の商品等もモールには多いです。
モールで購入するお客さんは、類似する各商品の仕様、値段を必ず比較して購入する商品を決めますので、多くの場合、価格競争に陥る事になりがちです。
自社のブランドが構築しづらい
例えば、楽天市場やAmazonで商品を購入するお客さんは、楽天で買えばポイントがたまるからとか、Amazonで買えば送料が無料だからというような理由で、利用するモールを選びます。楽天やAmazonにおいてある商品はそこに出店する別の会社の商品ではあるのですが、お客さん側の感覚は、楽天で〇〇を買った、Amazonで〇〇を買った、というものです。
つまりどんなに良い商品を販売したとしても、お客さん側にその会社の印象がほとんど残りません。
その結果、自社ブランドが育たないということになってしまいます。
見込み客リストが自社内に溜まらない
ネット販売に限らず商売をする上で重要なのは、自社の見込み客リストをたくさん集め、育てていくことですよね。
しかし楽天市場やAmazonではその顧客リスト情報が出店する会社には溜まらないような仕組みになっています。
つまり、永続的にモールが持つお客さんに対してしか商売ができません。
自社内に顧客リストがたまらないという事は、商売で重要となるリピーターの育成もできません。
当初、モールでネット販売を始め、後にモールを出て自社でネット販売を始める場合、自社には顧客リストが全くない状態から再出発をする事になってしまいます。
顧客リスト(顧客台帳)は、会社の宝です。これが自社に残らない、増やせないというのは、ネット販売に限らず商売においての大きなデメリットです。
レンタルカートで簡単にスタートする
ネットで商品を販売する際のWEBサイトに必要となる各機能について先にお伝えしましたが、これら複数の機能を丸ごとレンタルする事ができます。
レンタルショッピングカートと呼ばれるサービスです。
これは出店ブースを借りるわけではなく、ネット販売に必要な機能だけをレンタルするものですので、自社独自のネット販売専用サイトを作成する事ができます。
費用も月額数百円のものや数千円のものなどがあり、かなり安価に利用する事ができます。無料のレンタルショッピングカートもありますね。
かなり安価なこのレンタルカートですが、その機能や性能は、法人利用であっても全く遜色のないものです。
例えば、数100点ほどある自社商品を自社独自のネットショップで販売したいという場合でも、このレンタルショッピングカートで問題なく運用できます。
このレンタルカートのメリットは、安価で豊富な機能が付いたネット販売用WEBサイトを作成・運用できる点です。
これから自社商品をネット販売したいという全ての中小企業におすすめできるものであると言えます。
代表的なサービスとして次のようなものがあります。
カラーミーショップ
https://shop-pro.jp/
ショップサーブ
https://sps.estore.jp/
BASE
https://thebase.in/
多くのサービス提供会社で、ネット販売用のWEBサイトのテンプレートが豊富に用意されていますので、社内にWEBサイトを作れる人材がいないという中小企業でも大丈夫だと思います。
もちろん細かなところまで作りこみたい、デザインにこだわりたいという場合には、そこだけ外部に委託して作ってもらう等の事は必要になります。
既存の自社WEBサイトでもっと簡単にスタートする
自社の商品を販売するためにすでにある自社サイトで販売していきたい、という場合もあると思います。
その場合、先に紹介したレンタルショッピングカートの中で、カート部分のみを既存の自社サイトの該当箇所に貼り付けてネット販売できるようにする方法があります。
もちろん、先にご説明したネット販売に必要となる様々な機能も一緒にレンタルして利用する事ができます。
このサービスは対応しているところと対応していない所がありますので、注意が必要です。
自社WEBサイトを利用してネット販売したい場合、対応している会社は次のような会社があります。
カラーミーショップ
https://shop-pro.jp/
ショップメーカー
https://www.shopmaker.jp/about/about01.html
このような機能を活用することで、新たな自社商品ネット販売用のWEBサイトを作ることなく、より簡単に自社商品のネット販売をスタートさせることが可能です。
まとめ【おすすめの方法】
ここまで自社商品のネット販売をするために必要となるWEBサイトに備えるべき各機能の紹介と、自社商品ネット販売用のWEBサイトの種類についてお伝えしました。
現在、ネット集客、ネット販売、またネットショップのコンサルをしている私の経験上、レンタルショッピングカートを利用して自社商品のネット販売を始める事を強くおすすめ致します。
自社独自のネットショップを構築したい場合も数点しかない自社商品をネット販売する場合でも、レンタルカートを利用することで、安価に簡単にネット販売をはじめる事ができます。
外部の専門家に頼るほど予算に余裕のない小規模事業者様を対象に自社内にWEB集客~商品販売/契約獲得のための仕組みを構築できるWEB担当者を育成するためのサポートに力を入れている。これからはどんな業種であっても小さな会社であってもWEBを有効活用して自社収益を拡大するための最低限の知識は持つべきであるという考えのもと活動している。