ネット販売におけるメルマガの書き方と活用方法

ネット販売においてメールマガジンを上手に活用する事は、とても重要です。
一方で、現在、LINEやInstagram等のSNSを上手に活用する事も必要になってはきましたが、お客様に情報を届ける媒体が変わっただけで伝えたい要の部分に関しては変わりません。
しかし多くのネットショップ等では、このメルマガを上手に活用できていないお店も多いです。
このページでは、ネット販売でファンを増やすための、そして売上を上げるためのメルマガの上手な活用方法と書き方についてお伝えします。

まずはその目的と活用方法から明確にしていきましょう。

メルマガの目的と活用方法

お店の事を思い出してもらうため、もう一度購入してもらうため

ネット販売をしている以上、その大目的は商品をたくさん買ってもらうことです。
そのため、メルマガの目的も一度購入頂いたお客様に対して、お店の事を思いだしてもらうこと、そしてもう一度商品を購入してもらうことに間違いありません。
但し多くの通販ショップでその活用方法を間違ってしまっている(うまく活用できていない)ようにも感じます。

例えば、多くのショップで商品を購入した後に送られてくるメルマガの内容は、次のようなものが多いですよね。

どうでもいいニュース等の話題から始まりその直後に、新商品の宣伝やキャンペーン情報、そして割引情報等が始まります。そして季節の節目には、その季節に関係のある商品の紹介が行われます。そして、時々、店長の日常の話があったりします。

どうですか?このメルマガ。

私の場合、このようなメルマガが送られて来たら間違いなく即座に解除します。そんなに暇じゃないですから(笑)。

恐らくあなたもそのように感じるのではないでしょうか?

何故でしょう?

その理由は、そのショップやその店長さんの事に関心がないから。
もちろん関心を持っているショップの話であれば聞きたいと思いますが、それでも頻繁に商品の売込みばかりされてはあまり良い気持ちがしません。
つまり、そのショップと私との間には、メルマガが送られてきたその時点で、信頼関係ができていないからです。
信頼関係が構築できていない段階で新商品の紹介やキャンペーンの紹介等をしてもその多くが解除されてしまいます。当たり前のことですよね。でも多くのショップでこんなメルマガを送ってしまいます。
まあ、ネットショップのメルマガの書き方等を検索して調べたり関連する書籍等を読んだりすると、上述したようなテンプレートで書きなさいって書いてありますよね。
確かに確率論で、一定の数の既存客に上記のようなメルマガを配信することで、一定の割合で購入してくれるということがわかっています。
しかし、そこにお店側からお客さんへの「愛」は感じられませんよね(笑)。ただ売りたいだけ。
賢いお客さんは、ちゃんとその辺を感じ取ってますから、即解除します。

売るためだけのメルマガを配信して売上を上げる事は決して批判しませんが、できる事ならば自社のファンとなってくれるようなお客さんを積極的に増やしたいとは思いませんか?
そのためにはメルマガをどう活用すれば良いのか、以下、お伝えします。

信頼関係を構築するため

自社のファンとなってくれるようなお客さんを増やしていき且つ売り上げも伸ばしていく、そのためには、メルマガを商品販売のためのツールとしてではなく信頼関係構築のためのツールと考える事が重要です。
信頼関係構築のためには、商品の売込みをメインとせず御社通販ショップのターゲット(見込み客)にとって、役に立つ情報をメルマガで配信していけばよいわけです。
御社の通販ショップのターゲットが明確になっていれば、御社の見込み客がどんな悩みや欲求を抱いているのかわかっていますよね。
もしわかっていなければ、見込み客にアンケートを取ったり、インターネットでリサーチをする等して、自社見込み客の悩みごと、困りごと、関心ごとをしっかりと把握して下さい。
その上で、メルマガで見込み客に役立つ情報を配信し信頼関係を構築していきます。

新規見込み客獲得のため

そしてメルマガの活用方法として、新規顧客獲得を目的とする場合もあります。
但しこの場合、すでに購入歴のあるお客様ではなく、自社通販ショップの存在を知らない見込み客を積極的に収集するための仕組みが、別途必要になってきます。
具体的には、ネット上に自社の営業マン(コンテンツ)を送り出す必要があります。
参考記事:新規顧客を増やす!顧客開拓のための手法
参考記事:自社商品ネット販売の宣伝と集客方法

具体的には、来店していない将来の見込み客に対して、メイン通販サイトとは別のブログ等を通じて働きかけを行い、その人たちのメールアドレスを教えてもらいメルマガを配信して信頼関係を構築していきます。

集める見込み客は、自社通販ショップに関心を持つ属性であることはもちろんですが、自社のコンセプトや理念に共感して頂けるタイプのお客様ばかりになるように工夫して集客していきます。
そうすることで、質の高い将来の見込み客だけを集客しメルマガの配信によって信頼関係を構築することができます。
その結果、問い合わせの数も増えます。そして、ショップに来店頂く前に、お客様の属性を絞り込んだ上で、特定の商品を紹介しますので成約率も上がります。更には、属性を絞り込んだお客様が紹介する商品を使う事で、期待以上の価値を感じてくれることが事前にわかっていますので、商品購入後のお客様の満足度も高く、結果的に、購入頂いた多くのお客様がレビューを送ってくれます、そして、リピート購入をしてくれるという良い流れにつながっています。
この部分、わかりづらければ次の記事を参考にしてみて下さい。
ネット販売の始め方【法人編】失敗しないために

ネット販売におけるメルマガの書き方

ここまでネット販売におけるメルマガの目的と活用方法についてお伝えしました。
ここからは書き方に関して説明していきます。

信頼関係の構築を主目的とする

先に自社のファンを作り且つ売上を伸ばすためには、単に売る事だけを目的とせず、見込み客との信頼関係の構築を主目的としてメルマガを書きましょう、とお伝えしました。
その上で書き方ですが、これは御社の見込み客の役に立ちたいという気持ちで書けば、それを書くためのテンプレート等はありません。読みやすい日本語は勉強した方が良いですね。
ご存じの通り、商品を買ってもらうための文章の書き方っていうのはあります。コピーライティングを駆使して売上を伸ばしましょうー!みたいなやつですね。
もちろん否定は一切しませんが、巧みな文章で商品を買わされてしまったお客さん、その後でどのように感じると思いますか?
全員とは言いませんが、「買わされちゃったー!」「それほど欲しくなかったんだけど、なんでだろ、不要だった」と感じるお客さんも結構、いそうですよね?

これではお客さんとの信頼関係どころではなくなりますので、売るためのメルマガの書き方を頑張って勉強するよりも、自社の見込み客の悩み、欲求、関心ごとを知るためのリサーチをして、その内容を自社の資産としてストックし、それらを参考に見込み客に役立つ情報を心を込めてメルマガで配信していく方が良いと思いませんか?そう考えるとメルマガを書くストレスも軽減するのではないでしょうか。これが信頼関係の構築を主目的としたメルマガの書き方です。

改めて注意点

ここで改めて注意点です。
ここで説明しているメルマガの活用方法は、自社のファンを作って売上を伸ばしていく方法です。
売込みばかりをしないこと、嫌がられるほどの頻度で配信しない事、ショップ側で一方的に盛り上がっているキャンペーン情報やイベント情報を送り付けないこと。
これでは「売りたい!」という気持ちが先行してしまっているのがお客様に伝わってしまうため、信頼関係は構築できません。
メルマガを利用して、接触頻度を増やして販売機会を増やすという位置づけではなく、接触頻度を増やして信頼関係を築くという位置づけで活用していきましょう。

時々は商品の紹介もOK

但し、時々であれば自社商品の紹介ももちろんOKです。
その場合、単に売りたいだけの安売り店のように、こんな商品が出ました!今なら○○円引きです!絶対におすすめです!等と何の根拠もなく売り込むのではなく、何故その商品を仕入れる(開発する)ことになったのか?その商品にはどんな価値があるのか?誰におすすめできて、誰におすすめできないのか?等々をしっかり説明しながら丁寧に紹介することがとても重要です。
そうすることで、何が何でも売れればよいと考えるお店ではないと感じてもらえますし、誰でも売ればよいという乱暴な売り方もしないショップであると認識してもらう事ができます。そうすることで時々商品の紹介をしても、信頼関係を継続させることができます。

ステップメールを活用しましょう

そして最後になりますが、メルマガ配信にはステップメールを活用されることをおすすめします。
ネット販売スタート時は、お客さんの数も少ないため個別に手作業でメルマガを配信する事も可能ではありますが、お客さんの数が増えてくると、顧客管理面も含め、とても手作業では対応できなくなります。
使えるツールは賢く使って、自動化できる部分は自動化していきましょう。

以上、このページではネット販売におけるメルマガの書き方と活用方法についてお伝えしました。
一般的な事とは異なる内容の記載が多かったかもしれませんが、大企業のネット販売サイトとは異なり中小企業や個人事業主が営むネット販売サイトの場合、ここでお伝えしたようなメルマガの書き方、活用方法がとても効果的です。
現在、メルマガの読者にすぐに解除されてしまう、メルマガ配信しても中々購入してくれない等でお悩みの通販サイトさんは、是非、実践してみて下さい。

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外部の専門家に頼るほど予算に余裕のない小規模事業者様を対象に自社内にWEB集客~商品販売/契約獲得のための仕組みを構築できるWEB担当者を育成するためのサポートに力を入れている。これからはどんな業種であっても小さな会社であってもWEBを有効活用して自社収益を拡大するための最低限の知識は持つべきであるという考えのもと活動している。