外壁塗装業のネット集客方法と問い合わせを獲得するコツ

外壁塗装業者といえば、チラシのポスティング等、リアルでの集客方法がメインでしたが、現在、どの業種においてもインターネットで検索して業者を探すことが当たり前になっています。
そのため、自社ホームページを用意することはもちろん、インターネットから見込み客を集客し問い合わせにつなげるための仕組みづくりが必須となってきています。

この記事を読んでいるあなた自身もインターネットで情報収集をしているわけですし、日経リサーチの調査結果からもその重要性がわかります。

https://www.nikkei-r.co.jp/column/id=7307日経リサーチ調査結果

また、インターネットの活用は、コスト削減のためにもとても重要です。先日、このブログ経由で問い合わせを頂いた塗装業者さんの話によれば、チラシのポスティングに一番集客コストがかかっているとのことでした。恐らくどの業者さんも同じような状況ではないでしょうか。インターネットからの集客の仕組みを上手に構築することで、毎月負担になっているそのコストを削減することも可能です。

代表的なインターネットを活用した集客といえば、見積もりサイトへの登録等があります。
もちろん、見積もりサイトも使うべきではありますが、次のような問題点もあります。

  • 手数料がかかる
  • そのサービスがなくなったら集客できなくなる
  • 見積もりサイトで業者を探しているお客さんは価格重視

手数料がかかる

もちろん手数料を差し引いても仕事を請ければ売上が伸びますので使うべきではありますが、できればそのようなサービスに頼ることなく自力で集客できるようにしたいものです。

そのサービスがなくなったら集客できなくなる

外部のサービスのみに依存していた場合、万一、その見積もりサイトがなくなった場合に一切仕事が入らなくなる危険性もあります。もちろん、一度でも施工をしたお客さんの情報は社内にも顧客リストとして溜まりますが、外壁塗装はリピートの頻度が多くないためその顧客数が少ない場合、既存客のリピートだけでは苦しい状況に陥ってしまう危険性もあります。

見積もりサイトで業者を探しているお客さんは価格重視

外壁塗装を検討するお客さんの中にも色々なタイプのお客さんが存在します。一般的には、可能な限り安い料金で塗装したいという人が多いことはもちろんですが、中には「少々、他よりも高くても安心できる業者、信頼できる業者に頼みたい」「費用はかかっても高品質の材料で塗装したい」というようなお客さんもそれなりの数いらっしゃいます。
そのようなお客さんは、見積もりサイトを利用して一番安いところを探すことはしないはずです。
見積もりサイトに集まるお客さんは、一番安くで施工してくれる業者を探しているお客さんですので、どうしても価格競争になってしまいます。
できれば自社の良さや強みを価格以外のところに見出して訴求したいものです。

このような理由から、見積もりサイトをメインにお客さんを集客していくことはあまりおすすめ出来るものとは言えません。
やはり自社ホームページへ自力でネット集客し、価格以外のところに価値を見出してくれるようなお客さんを相手に商売をすることを目指すべきですよね。

そしてその他のネット集客の方法として、Google広告等のネット広告を使うという方法もあります。
もちろん予算に余裕があれば、上手に使うことで効果的に集客できるものではありますが、クリック単価はどんどん高騰しています。効果的にネット広告を運用するためにはキーワードの最適化等を行う必要があり、その部分に大きなお金がかかります。そのため小規模の外壁塗装業者がネット広告で集客するのはあまり現実的ではないかもしれません。

そしてもうひとつネット集客の他の方法として、自社ホームページ上で、見込み客に役立つコンテンツ(記事)をたくさん書いていき、検索エンジンからお客さんを集客するという方法があります。
その方法で集客するためには、質の高いコンテンツ(記事)を複数作成してネット上に増やしていく必要があり、それなりの労力がかかります。また、その効果が現れるまでには、最低でも半年から1年程度の時間も必要になってきます。
しかし一度この集客の仕組みを構築できれば、継続的にお客さんをネット集客できるようになりますし、広告のように費用もかかりません。そして何よりも、この集客の仕組みは自社の資産となります。

これらの観点から、おすすめしたいのは検索エンジン経由の見込み客の集客方法です。
但し、仮に狙った通りに自社ホームページに集客できたとしても必ず競合する外壁塗装業者のホームページと比較をされます。
そのためもっとも大切なのは、比較をされた時に自社を選んでもらう事です。

つまりネット集客の仕組み作りと併せて、他社と比較された際に自社を選んでもらうための対策も必要だということです。

そこでこのページでは、外壁塗装業者がネット集客の仕組みを構築する方法、そして、比較された時に自社を選んでもらうための対策について提案します。

ネット集客の仕組み構築方法

外壁塗装業者は、料金体系が不明瞭なもことあり、お客さんからすると騙されるのではないかと心配されることが多い業種ですよね。
そういう意味で、問合せを増やすためにはお客さんの心配事を可能な限り少なくすることがもっとも重要な点だと考えます。
そのため、お客さんに役立つ記事をたくさん書いて読んでもらい自社ホームページに集客するという方法は、お客さんに安心してもらいつつ更には信頼関係を構築することにもつながりますので、一石二鳥の方法といえると思います。

お客さんの悩みや心配事を調査し記事を作る

外壁塗装業者のネット集客のポイントは、外壁塗装業者を探しているお客さんのありとあらゆる心配事を可能な限りたくさんリストアップして、丁寧に説明することだと考えられます。
まずは自社のお客さんとなり得る人の悩みや欲求、心配事等をGoogleサジェストキーワードやQ&Aサイトを活用してリストアップしていきましょう。そしてその悩みや心配事が解消するような内容の記事を書いていきます。

Googleサジェストの意味や具体的な調査方法に関しては次のページで確認して下さい。

参考記事:インターネットを活用した市場調査(キーワード調査)の事例と方法

参考記事:集客用ホームページで見込み客をWEB集客する方法

作成するコンテンツ(記事)は、狙ったキーワードで上位表示させてこそ自社ホームページに集客できます。
そのためにはSEO対策を施す必要がありますので、次のページの内容も確認して下さい。

参考記事:SEO対策~具体的方法を伝授~

上の参考ページで紹介しているGoogleサジェストツールを使い「外壁塗装」で検索すると、お客さんの不安を見つけるために参考になるキーワードがたくさん出てきます。

外壁塗装サジェストキーワード図

この検索結果の図からは、例えば、

  • 外壁塗装 相場
  • 外壁塗装 費用
  • 外壁塗装 悪徳業者

等のキーワードを得る事ができました。

「外壁塗装 相場」「外壁塗装 費用」からは、自宅の壁の塗り替えを頼んだ場合、だいたいいくら位の費用がかかるのか、一般的な相場を知りたいという検索意図が見受けられます。
もちろん、実際に現場をみてみないことには正確な見積もりは出せないものですが、特定の条件をもとにある程度の費用感をお伝えすることは可能なはずです。
かなり面倒な作業にはなってしまいますが、材料の違い、面積の違い、構造の違い等々可能な限り複数のパターンを用意して、大まかな費用を提示することで、少しはお客さんの不安を取り除くことができるはずです。

そして、「外壁塗装 悪徳業者」。真面目に仕事をしている業者さんからすると本当に迷惑な話ではありますが、このキーワードで実際に検索している人が多いということは事実ですので、その心配をできるだけ解消してあげる必要があります。
真面目に正直に仕事をしている業者の立場から、悪徳業者とは具体的にどのような業者なのか、悪徳業者に騙されないためにはどうすればよいのか等のことを詳しく説明することで、悪徳業者に騙されたくないという人に対して役立つ情報を提供できます。またそのような記事を通じて、自社は真面目に仕事をしている会社であることを伝えることにもつながります。

更に見ていきましょう。

外壁塗装サジェストキーワード図2
外壁塗装サジェストキーワード図3

この結果からは、

  • 外壁塗装 耐用年数
  • 外壁塗装 注意点
  • 外壁塗装 手抜き
  • 外壁塗装 塗料選び方
  • 外壁塗装 トラブル

「外壁塗装 耐用年数」からは、塗装した後、どれくらい持つのかや、我が家はいつ塗装しなおした方が良いのかを知りたいという検索意図がうかがえます。
このキーワードに対しては、塗料の違いによる耐久性や価格の違い等を説明すると良さそうですね。

そして「外壁塗装 注意点」に対しては、思いつく限りの注意点を丁寧に説明することで、自社の専門性の高さ、実績の豊富さ等を訴求することもできます。

「外壁塗装 手抜き」からは、これから塗装を依頼しようとしている人が手抜きをしない業者を選ぶために知識を得たいとか、すでに塗装を済ませた人が手抜きではないかと心配して情報を探しているというような検索意図がうかがえます。
どのような塗装が手抜きなのかをいくつかのパターンで紹介しつつ、自社で行っているこだわりの塗装方法を写真付きで紹介することで、自社の信頼度を高められます。

「外壁塗装 塗料選び方」からは、実際に外壁塗装を依頼するつもりの人がどの塗料を選ぶべきかの参考となる情報を求めていることが想定できます。
このキーワードからは、塗装を業者にお願いするつもりの人だけでなく、自分で塗装をしようと考えている人も含まれます。
この場合は、自社のお客さんとなり得る人に向けた記事を書いて下さい。

「外壁塗装 トラブル」に対しても、これまでの経験で思いつく限りのトラブルを事例として挙げ、併せて、そのトラブルを回避するための自社での対策をお伝えすることで信頼度を高めることも可能です。

次の画像は「教えてGoo!」「Yahoo!知恵袋」で外壁塗装を検索した際の結果の画面です。

外壁塗装Q&Aサイト検索結果図
外壁塗装Q&Aサイト検索結果図2

このように外壁塗装に関しての色々な悩みをQ&Aサイトからも知り得る事ができます。
かなりの数になりますが、可能な限り確認し、それぞれの悩みや不安の解消となる記事をたくさん書いていきましょう。
質の高い記事の数が多いほどたくさんの見込み客を自社ホームページに集客できますし、役に立つ内容であるほどに、他社と比較された際に自社を選んでもらいやすくなります。

地域名を使う

外壁塗装業者の場合、施工可能な地域がある程度限定されるため、特定の地域にお住いの人がお客さんとなります。
もっとも集客したい地域の名前を、ホームページのタイトルにはもちろん、各記事のタイトルにも積極的に加えていくようにして下さい。無理やり記事の中に地域名を入れ込んで不自然になるのはアウトです。例えば施工事例等を紹介する場合等には、施工をした地域名を入れるようにしましょう。

Googleマイビジネスへの登録と運用

「地域名 + 外壁塗装」で検索し、依頼する業者を探す人が多いです。
その場合、次のように検索結果に表示されます。

地域名+外壁塗装の検索結果図

一番上に広告、そのすぐ下にGoogleマップと共にその業者名とWEBサイトへのリンクとなります。
この結果から、Googleマイビジネスにへ登録をしておくべきことがわかります。

Googleマイビジネス

比較された時に自社を選んでもらうための対策

冒頭でもお伝えした通り、仮に自社ホームページにお客さんを集客したとしても、間違いなく競合する他社と比較をされます。
もっとも重要なのは、比較された時に自社を選んでもらい、問合せをしてもらう事です。
ここから先は、そのための対策についてお伝えします。

お客さんの不安を取り除く事を徹底

外壁塗装の料金は、かなりの高額です。そのため、業者への依頼を検討するお客さんは不安だらけです。
そのようなお客さんに選んでもらうためには、「安心してもらう」「信頼してもらう」ことがとても重要になってきます。
そのためにできることは全て実践しましょう。

ホームページに必要なコンテンツ等

現在、自社ホームページに力を入れていない会社も多いはずです。
その場合、次のような最低限必要になるコンテンツをしっかりと作ることで、お客さんに信頼してもらえます。
仮に競合のホームページに次のようなコンテンツが備わっていない場合、自社を選んでもらえる可能性が高まります。

スマートフォン対応

近年、スマートフォンの利用率が年々大幅に増加しています。スマートフォンでホームページを見るだけでなく、スマホで問合せをする人も多いため、自社のホームページは必ずスマートフォンでも快適に閲覧できるようにして下さい。現状そうなっていない場合には、リニューアルをして下さい。これは必須です。

代表者、スタッフの顔写真とプロフィール

お客さんの不安要素の中には、どんな人が施工するのかわからない、というものがあります。
そのような不安を取り除くためには、社長はじめ施工スタッフ全員の顔写真とプロフィールを掲載することが効果的です。
また表情は「にこやかな表情」もしくは「仕事中の真剣な表情」の写真を使うことをおすすめ致します。

お客様の声(要更新)

こちらはかなり重要です。お客さんはやはり第三者の声を信用します。
その会社がどんなにいいことを言ってもやはり簡単には信用してくれません。
あなたも自身がネットで買い物をする時のことを思い出すと容易に理解できるはずです。
そこでそのような不安を取り除くのが第三者であるお客さんの声です。
できれば新しいお客様の声を定期的に更新して掲載していくことが望ましいです。
もし現状ないようでしたら、今後はお客様の声をしっかりと頂くための仕組みを構築して下さい。

参考記事:お客様の声の集め方と活用方法

豊富な施工事例

施工事例も新規のお客さんに信頼してもらうためにとても重要なコンテンツとなります。
ビフォーアフターの写真や、その施工にかかった費用、どのような経緯で外壁塗装をすることになったのか、そして何故、自社に依頼をしてくれたのか等まで詳しく説明することでより良いコンテンツとなります。
また可能であれば、その時のお客さんと一緒に写った写真と共にお客様の声を掲載できると更に良いです。

仕事に対しての想いをしっかりと語る

多くの業者のホームページで掲載されていないのが、この仕事に対する想い、理念、コンセプト等です。
騙されるのではないか、と不安に感じている人にとって、その会社がどんな想いで仕事をしているのか、やはり気になるものです。自社の想いや方針、理念等をしっかりと明確にしてホームページで伝えることで、騙されるのではと心配している人の不安もなかりなくすことができるはずです。
例えば、自身が業者探しをする際に、その会社の想いや仕事に対する意気込みをホームページで熱く語っている会社とそのような記載が全くない会社とでは、どちらにお願いしたいかを想像すれば、このコンテンツがいかに重要なのかがわかると思います。

保証、アフターサービス

外壁塗装は高額ですので保証もしっかりと付けると共に、それをホームページでしっかりと伝えましょう。
保証期間が長いほど、内容が充実しているほどにお客さんは安心しますし、選んでもらえる可能性が高まることは言うまでもありません。

外壁塗装の必要性をしっかりと伝える

外壁の塗り替えは、高額であると共に、一般の人はその必要性に気が付かないため、自分の方からは積極的に塗り替えをしようとは思わない人が多いことが考えられます。
しかし住宅のことを熟知している専門家からすれば、外壁塗装は防水という大きな役割を持っており、傷んだまま放置しておくと建物全体に悪影響を及ぼすこと、そうならないためには定期的なメンテナンスが必要であり、そうした方が結果的にコストを抑えることができる等のことを知っているはずです。
そのことを是非ともホームページのコンテンツの一つとして記事にして掲載しましょう。

お客様への約束

先ほどの理念やコンセプトと少し重複しますが、自社の仕事に対しての誇りやこだわりを言葉にして、お客様のメリットに変換して約束をしましょう。
例えば、施工技術の高さが強みなのであれば、「弊社は他社のような値引きは致しません。その代わりに、技術の高さと丁寧な施工でより長持ちする塗装を約束します。更に保証年数も5年お付けしております。」
あまり現実的でない事例かもしれませんが、このような感じでお客さんへの約束事をホームページで明文化するのです。
そうすることで、仕事に対する誇りや責任感、自信等がお客さんにも伝わり、信頼度を高めることができます。

競合調査

お客さんに比較された際に自社を選んでもらうためには、競合他社のことを知る必要があります。
自社と競合すると思われる他社のホームページをしっかりと調査して下さい。
調査項目は、先ほどお伝えした各項目に関してです。
エクセル等に次のような感じでリストアップしてチェックをしていきましょう。
また上の各項目以外に、お客さんを安心させるための良いコンテンツがもし他社にあれば、自社でも取り入れましょう。

競合比較の図

自社の強みを明確に

上の作業で自社の強いところや弱いところが明確になってきたら、先ほどお伝えした通り、お客さんのメリットに変換し、しっかりとホームページで訴求しましょう。

参考記事:自社の強みの見つけ方~他社との差別化を図ろう!~

フロントエンド

せっかく自社ホームページを訪れてくれた見込み客に対して、フロントエンドを用意して信頼関係を構築するとともに関係性を継続させる仕組みを施しましょう。
フロントエンドの意味や詳細に関しては、次のページを確認して下さい。

参考記事:フロントエンドで売れるネット販売の仕組みを構築しよう!

例えば、先ほど調査したサジェストキーワードの中に「外壁塗装業者 選び方」や「外壁塗装 注意点」というキーワードが見つかりましたが、そのような情報を求めているお客さんを対象に「失敗しない外壁塗装業者の選び方」のような小冊子を作成し、読んでもらうことでその人との信頼関係構築のきっかけになりますし、自社の専門性の高さを認識してもらうこともできます。
その小冊子は、実際に紙で作っても良いですし、デジタルデータでPDFファイルにまとめてでも良いです。
その小冊子を請求して頂く際に、その見込み客のメールアドレスを教えてもらうようにすれば、その人との関係性を継続させることが可能となります。

まとめ

以上、このページでは、外壁塗装業者がネット集客の仕組みを構築する方法、そして、比較された時に自社を選んでもらうための対策について提案しました。

冒頭でお伝えした通り、外部の見積もりサイトに頼ってばかりでは価格競争になることは避けられません。一方で、価格以外の部分で依頼する外壁塗装業者を選びたいというお客さんも少なくありません。

是非、このページでお伝えした事を参考に自社独自の強みを見出し、そこに価値を感じてくれるようなお客さんをネット集客し質の高い施工を提供していって下さい。

次のページでは様々なネット集客の方法を実際に試した結果をご覧頂けます。参考までにご覧ください。ネットショップの集客方法ですが、どの業種でも同じです。

【実例】最も集客効果の高かったネットショップの集客方法

ABOUTこの記事をかいた人

アバター

外部の専門家に頼るほど予算に余裕のない小規模事業者様を対象に自社内にWEB集客~商品販売/契約獲得のための仕組みを構築できるWEB担当者を育成するためのサポートに力を入れている。これからはどんな業種であっても小さな会社であってもWEBを有効活用して自社収益を拡大するための最低限の知識は持つべきであるという考えのもと活動している。