ネット集客代行会社への依頼前に最低限知っておくべきこと(集客の種類と事前準備)

インターネットを活用して自社見込み客を集客することは、今ますます重要になってきます。
しかし社内にネット集客に詳しい社員がいるという会社は、ほぼ皆無だと思います。
そこでネット集客代行会社への依頼を検討している企業も多いことでしょう。
もちろん外部の専門家や代行会社へ頼るのが短期間で成果を出すためには一番良い方法ではありますが、何の知識も準備もない状態でネット集客代行会社に依頼すると、かけたコストが全て無駄になってしまう危険性もあります。
一般的に集客代行会社の料金は、その内容にもよりますが安いところでも月額数万円~。高い会社の場合は、月額数十万円かかるところもあります。
最近では成果報酬型のネット集客代行会社も増えていますが、そもそも自社の見込み客ではないお客さんを集客しても売上には全くつながりません。成果を出すまでに余計な時間を費やしてしまうことにもなり兼ねません。

そうならないためには、ネット集客代行会社に依頼をする前に、自社内にて集客の目的や売上につながる集客方法等に関して、最低限の知識を持ち、最低限の準備をしておく必要があります。

そこでこのページでは、ネット集客代行会社が代行する集客の種類の紹介と確実に売上に結び付けるためのネット集客に関して最低限知っておくべきこと、準備しておきたいことについてお伝えします。

ネット集客代行会社が代行する集客の種類

ネット集客代行会社が代行する集客の種類は主には次の3種類です。

検索エンジン経由のネット集客

ホームページやランディングページ、ブログ等を使って集客をするという方法です。
自社見込み客の悩みや欲求を調査し、その悩みや欲求に関連するような記事を通じて見込み客を集客していきます。
このホームページや、ブログ自体が育つとそれ自体が会社の資産となるため、上手く育てば継続的に半自動で自社見込み客を集めることができます。
難点は、効果が出るまでに最低でも半年~1年程度は時間がかかる点です。

ホームページ作成、改善

検索エンジン経由でネット集客するためにホームページやブログが必要になります。
多くのネット集客代行会社では、集客のための新たなホームページやブログの作成まで代行するところが多いです。

SEO対策

作成したホームページやブログに見込み客を集客するためには、SEO対策(検索エンジンで上位表示させるための対策)を施していく必要があります。
ネット集客代行会社のメインとなる作業のひとつです。
昔はこのSEO対策にお金と時間をかけて、自社ホームページを少しでも検索エンジンの上位に表示させることを重視する傾向にありました。
その理由は、現在ほどホームページの数自体も多くなく、ユーザーも上位表示された会社のホームページで問い合わせをしたり、申し込みをしたりする傾向があったためです。
但し現在、ネット上のライバルの数は以前とは比べ物にならないくらい多くなっています。
更にユーザーの方も、検索エンジンに上位表示されている会社のホームページで即座に申し込みをすることはほとんどありません。
必ず同じような商品やサービスを提供する他の複数の会社のホームページと比較をして、より自身に最適な商品、サービスを提供する会社を選んでアクションを起こします。
もちろん見つけてもらうためには、狙ったキーワードの検索ページ1ページ目には最低でも表示させたい所ですが、それよりも重要なのは、他社と比較された場合に、自社を選んでもらうための対策です。
SEO対策は必要ですが、それが全てではない、それだけでは成果が出ないということをしっかりと認識しておきましょう。

リスティング広告を使った集客

先にお伝えした通り、検索エンジン経由の集客には時間がかかります。
一方で即効性が期待できるネット集客の方法として、リスティング広告があります。
上手に活用できれば、早い段階で自社ホームページに見込み客を集めることができます。
但し、しっかりと成果の出る見込み客を確実に集客するためには、キーワードを最適化する必要があるため、業種や商品によってはそこに大きなお金と時間がかかることも多いです。
また、先ほどの検索エンジン経由の集客方法とはことなり、会社の資産として残るものではありませんので、リスティング広告のみでネット集客する場合は、新規顧客を獲得するために継続的に広告を使い続ける必要があります。

SNSを使った集客

FaceBookやTwitter、最近ではInstagram等を使った集客方法となります。
それぞれのSNSによって特徴が異なりますが、ユーザーとコミュニケーションを図りつつ集客を実現していく方法です。
自社内にてこれらSNSを使っている会社も多いですが、ただ作れば集客できるというものではありません。
SNSを使って集客するためにもそれなりの戦略とスキルが必要になります。業種や社内の状況等との相性もあるため、ネット集客代行会社にSNS集客を依頼する場合には、各SNSの特徴を十分に理解した上で行いましょう。

ネット集客の種類のまとめ

これらが主にネット集客代行会社が代行する集客の種類となります。
重要なのは、どの集客方法でも成果につながらなければ意味がないということです。
集客自体が目的ではありません。
ネット集客代行会社に依頼する際には、そこをしっかりと認識して、確実に成果につながるような形で依頼をする必要があります。
ここからはそのために最低限知っておくべきこと、準備しておくべきことをお伝えします。

ネット集客の種類については、次の記事でもう少し詳しく説明していますので参考にして下さい。
【実例】最も集客効果の高かったネットショップの集客方法

依頼前に最低限知っておくべきこと

集客自体は目的ではない

そもそも集客自体は目的ではありません。
目的は、自社の商品を売ること、サービスに申し込みをしてもらうことです。
まず自社内で考えるべきことは、「どうやって見込み客を集客するのか」ではなく、「どうすれば自社の商品を買ってもらえるか」「どうすれば申し込みをしてもらえるのか」という部分です。
そこが明確になっていないと、いくら集客代行会社に依頼して集客しても、なかなか商品は売れませんし申し込みも入りません。
また、自社の商品が売れない原因は、本当に集客が足りないからなのか?と考えることも大切です。
会社のWEBサイトをオープンしたばかりで誰も来ないというのであればその可能性もありますが、少しは集客できているけどあまり売れないという場合。
その場合には、集客不足が原因ではないことも大いに考えられます。

例えば、

  • そもそも自社商品に需要がなかった
  • 自社商品と類似する商品を他社が自社よりも安い値段で販売していた
  • 自社商品の良さがお客さんに十分に伝わっていなかった

これらのことが原因で売れていないこともあるわけです。

1.の場合は、この状態で集客しても売れませんので、需要のある商品を新たに作る、既存の商品を加工する等の対策が必要になります。
2.の場合は、価格競争は避けたいため、自社商品の品質を上げる、ターゲットやポジションを変えて競合とは異なるお客さんに販売する等々の対策が必要です。
3.の場合は、自社WEBサイトでしっかりと良さを訴求するための対策が必要になります。

ですので、まずネット集客代行会社への依頼を検討する前に、自社WEBサイトにたくさんのお客さんが来ることで、自社の商品ははたして売れるのかを事前に調査しておく必要があります。そしていきなり集客する前に、自社商品を売るための、自社サービスに申し込んでもらうための戦略を立てておく必要があります。

参考記事:【無料でできる】インターネットを活用した市場調査(キーワード調査)の事例と方法

他社と比較された時に自社を選んでもらうことが重要

ここで少し例を出したいと思います。

例えばあなたがインターネットで買い物をするとしましょう。
その際、あなたは最初に見つけた会社でいきなり商品を買うでしょうか?買いませんよね?
恐らくあなたは、あなたが欲しい商品を販売しているその他複数社のWEBサイトを比較をして、どの会社で購入するのかを決めるはずです。

この例からわかる通り、自社の見込み客は、必ず複数の会社を比較をしてどの会社で購入するのか、どの会社に申し込みをするのかを決めているわけです。
つまり重要なのは、見込み客に比較をされた時に自社を選んでもらうための戦略です。
比較された時に自社を選んでもらえるような状態になっていない段階で、どんなに集客をしても売れないわけですから、まずは先に、比較された時にどうすれば自社を選んでもらえるのかを社内で考える必要があります。

自社に見込み客がたどり着けば、必ず自社を選んでもらえるような状態にしておかなければ、どんなに集客したところで売れないわけです。
集客自体が目的ではないわけですから、そこにかけたコストが全て無駄になってしまいます。
しかし残念なことにそこを考えることなく、いきなりネット集客代行会社に依頼してしまう会社が多いです。
その結果、集客できたとしても成果が出ないということになってしまいます。

比較された時に自社を選んでもらうためには

それでは比較された時に自社を選んでもらうためにはどうすれば良いのでしょうか。
それは、他社にはない自社独自の強みを明確にして、訴求することです。
言い方を変えると、自社の特長を明確にして競合他社との差別化を図るということです。そのためには競合他社の状況を知る必要があります。

参考記事:競合調査

そしてその強みに共感してくれる人をたくさん集客しなければなりません。
そしてそもそも同じような商品やサービスを提供している会社がたくさんある中で、特長のない会社は見込み客に見つけてもらうことすらできません。

参考記事:自社の強みの見つけ方~他社との差別化を図ろう!~

上の参考ページでは、自社の強みの見つけ方をお伝えしていますが、仮にその通りに実践して、自社の強みを明確にしたとしましょう。しかし、まだこの段階では、ネット集客代行会社へ依頼してはいけません。

その理由は、自社の強みは果たして需要があるのかがわからないからです。

自社の強みと市場の需要とをすり合わせる

どんなに「自社商品の強みはこれですよー!」「こんなところが良いんですよー!」と声を大にして叫んだところで、その強みに魅力を感じてくれる人が全くいなければ、どんなに集客してもその商品は売れません。

ですのでそうならないためには、市場の需要と自社の強みとをすり合わせる作業が必要になります。
そのためには、見込み客となるお客さんの悩みや欲求を知る必要があります。
ここでもまた、インターネットで可能な限りリサーチをしましょう。

自社の強みをホームページでしっかりと伝える

自社の強みに需要があることがわかったら、その強みを見込み客目線でしっかりとホームページで伝えます。
どんなにすばらしい強みを持っていても、ホームページに来てくれた見込み客に伝わらなければ、問合せにも申し込みにもつながりません。
つまりその場合も、ネット集客代行会社に依頼するコストが無駄になってしまいます。
お客様目線で伝えるためには、自社の見込み客の悩みや欲求に直接応えるような言葉で訴求する必要があります。

例えば、「自社商品は〇〇製法で作られた業界で唯一の洗剤です。」と訴求しても、お客さんは〇〇製法の意味が分からず、そもそも製法には関心がないため、共感してくれませんし伝わりません。
そうではなく、「〇〇製法で作られたこの洗剤は、他のどの洗剤よりも楽に汚れが落ちます。襟の黄ばんだTシャツを5分漬け込むだけで、真っ白になります。」と伝えた方が共感してもらえます。

このように見込み客の悩みや欲求に応える言葉でしっかりと訴求します。

来てくれた見込み客との関係性をつなぎとめるための対策

ここまで準備ができてようやく集客をしていくわけですが、その前にもうひとつ事前に準備しておきたいことがあります。
それは、せっかく自社サイトに来てくれたお客さんとの関係性をつなぎ留めておくための対策です。

例えば、ネット集客代行会社に依頼し、自社の見込み客を自社サイトに集客した場合でも、そのお客さんが必ず問い合わせをしてくれたり商品を買ってくれるわけではありません。
その多くは、自社サイトを見た後に、また他の会社のホームページに移動してしまいます。
これでは集客にかけたコストが回収できません。
そうならないために、来てくれたお客さんには何かしらのアクションをしてもらえるような工夫を施しておきます。
具体的には、せっかく来てくれたお客さんに

  • お客さんの悩みの解消につながる小冊子を読んでもらう
  • 商品の無料サンプルを使ってもらう
  • 自社サービスを無料体験してもらう

等のことです。

そのような情報やサービス等を提供してその代わりに見込み客のメールアドレスを教えてもらうような仕組みを事前に構築しておきます。
このような仕組みを作っておくことで、そのお客さんが他の会社のホームページに移動しても、教えてもらったメールアドレス宛にこちらから再度、連絡をすることができます。
つまり一度訪問してくれた見込み客との関係性を継続させることができるわけです。
そのお客さんのメールアドレスは、自社の見込み客リストとなり自社内に蓄積されていきます。
つまり集客すればするほど自社の資産が溜まっていきます。

参考記事:フロントエンドで売れるネット販売の仕組みを構築しよう!

関連記事:WEB集客の改善の前に確認すべきこと

まとめ

さて、ここでお伝えしたような準備を事前にしておくことで、ネット集客代行会社に依頼したけれど、問合せもないし商品も売れない、集客にかけたコストが全て無駄になったということはなくなります。
全てを業者に丸投げするのではなく、ここでご説明した最低限の準備をした上で、ネット集客代行会社に依頼をすることで良い結果を出す事ができます。

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外部の専門家に頼るほど予算に余裕のない小規模事業者様を対象に自社内にWEB集客~商品販売/契約獲得のための仕組みを構築できるWEB担当者を育成するためのサポートに力を入れている。これからはどんな業種であっても小さな会社であってもWEBを有効活用して自社収益を拡大するための最低限の知識は持つべきであるという考えのもと活動している。