現在、数多くの会社がネット販売を実践されています。
でもその中で何年にもわたって継続的に売り続けられる通販サイトはほんのわずかです。
せっかくネット販売を始めるのであれば、この先ずっと継続して売り続けられるような通販サイトを構築しなければ意味がありませんよね。
そのためには、継続的に見込み客リストを獲得し、関係性を継続し続けるための仕組みが必要です。
このページではそのための考え方のひとつである、フロントエンドとバックエンドについてお伝えします。
現在、会社の規模や業種等にかかわらず多くの企業がこの考え方を取り入れて見込み客の集客と販売に役立てています。
お客様との信頼関係構築にも役立つ仕組みです。
これ実践しないと取り残されちゃいますから、ホントに。では本題に入ります。
目次
フロントエンドとバックエンド
この「フロントエンド」と「バックエンド」簡単に言うと、
- 見込み客を集めるための商品:フロントエンド
- 利益を出すための商品:バックエンド
私はいつもHPに継続的に見込み客を集客する仕組み、そして、成約率を向上させるための仕組みをしっかりと構築していきましょう
というお話をさせて頂いていますが、その仕組みの構築に必要となる考え方のひとつがこの「フロントエンド」と「バックエンド」の考え方です。
こう書くとなんだか難しそうに聞こえますが、簡単に言えば、
いきなり一番売りたい商品をPRしても、
- 安心できるのか
- ほんとにいい商品なのか?
- そもそもこの会社、信用できるの?
- 失敗はしたくない!
- 今は情報収集しているだけなので、商品を見せられても迷惑なだけ!
という気持ちが働くので、話しを聞いてもらうまでには高い壁が立ちはだかっています。
WEBでなくても、いきなり営業電話をかけたり、いきなり訪問しても断られるのが関の山、ですよね。それと一緒です。
なので、あなたのお好きなタイミングで、
- まずはその良さを低リスクで体感してみてください!
- 無料もしくは初回特別価格で試してみてください!
- もしくは、購入の検討に役立つような資料を読んでみて下さい!
- 無料で御社の問題の解決に役立つ情報を差し上げます!
という、誰もが普段よく目にするような売り方、接し方、ざっくりと言えば、これがフロントエンドです。
- お試し価格
- 初回無料お試し
とかっていう、例のやつですね。
例えば、化粧品メーカーや健康食品メーカー等ではどの会社もやってますよね。
何かの講座の初回無料レッスンなんかもそうですね。
- 初回お試し価格(6800円→今なら500円)
- 初回無料(6800円→今なら無料)
等々。
※ちなみに、すでにやっているけど、今一つ効果が感じられない、、
そんな社長さんは、
- しっかりと3C分析を行っていない
- ターゲット、コンセプト等の設定が間違っている、もしくは曖昧
- それらが正しく設定できていても見せ方が悪く伝わっていない
- 競合と比較した際の優位点がない、もしくは不明瞭
- そもそも露出が足りない
- そもそも需要がない
等が原因だと考えられます。
マーケティング活動において、最初にアクションを起こしてもらう事が一番難しく骨の折れる部分なんです。新規開拓の部分の事ですね。
なので、その壁を乗り越えるために、最初はフロントエンド商品(初回無料、お試しサンプル)等でまずは試してもらうわけです。
もしくは、まだ購入のタイミングにはない人に対して、役立つ情報を提供して信頼関係を構築するetc…
で、一度試して頂ければ、その良さを分かってもらえるので(※商品力があれば、ですが)ワンクッションおいて、その後で本来一番売りたい商品(これがバックエンド商品です)に関心を持ってもらうという方法なんですね。
※商品力(競合と比較した場合の優位性)に関しては、その商品を試してほしい相手をしっかりと選ぶことで満足度を高め成約に結び付けることが
できます。ターゲットが不明瞭だと良い結果が出ません。ターゲッティングやコンセプトメイクがやはり重要になってきます。
フロントエンドは、いかに満足して頂けるかに重点を置くべきです。
健康食品でも化粧品でも、多くは定期購入がバックエンドですよね。
美容系の会社であれば、フロントエンド商品の美顔器を無料で提供し美顔器を使う時に必要となるクリームの定期購入をバックエンド商品として販売している会社も多いですね。
このような方法を自社でもぜひ取り入れましょうという事なんです。
フロントエンドはモノ(商品)でなくても良い
フロントエンドは、必ずしもモノ(商品)である必要もありません。
情報でも良いんです。
一見、モノの方が豪華な感じがしますが、情報の方が良い結果が出せることも多いです。
いかに相手の心に響かせることができるか、という所が重要ですね。
さて、あなたの会社のフロントエンド、バックエンドは、何でしょうか?
言い方を変えれば、何をフロントエンドとして提供すれば、
見込み客の信頼を勝ち取れそうですか?
またバックエンドに関心をもってもらえそうですか?
ではせっかくなので、次のような会社の事例で少し一緒に考えてみましょう。
フロントエンドの事例
例えば、ビリヤード製品を開発販売している、現状、ほぼ無名の会社があるとします。
その会社のHPには、いろんな種類のビリヤードのキューが掲載されています。
価格とそれぞれの商品の特徴も書かれています(ちなみにこのようなHPではなかなか売れません笑)。
すでにその会社のブランドが確立されており、信頼されている状態であればそれでも売れるでしょう。
でもそうでない場合、そのHPを見たお客様は、
- この会社ってホントに良いモノ作ってるの?
- このキュー、使いやすいんだろうか?
- プロで使っている人いるの?
- 初心者にも使いこなせるの?
等と、やっぱり不安に思うわけです。
さてここで少し考えてみましょう。
この会社のバックエンドが「ビリヤードキュー」だとするとあなたならフロントエンドを何にしますか?
ポイントは、
- 安心してもらうこと
- 信頼してもらうこと
- 関心を持ってもらう事
- そしてメリットがある(ありそう)と感じてもらう事
です。
ただ単に、バックエンド商品(ビリヤードキュー)をカタログのようにHPに掲載しても簡単には売れません。
買ってもらうためには、その前にお客さんに
信頼してもらい、安心してもらい、興味を持ってもらうための何か(フロントエンド)が必要という事になります。
で、あなたならどうするか、を1分くらい考えて見て下さい。
ちなみに正解はひとつではありません。
・・・
・・・
・・・
「ビリヤードキューの貸し出し」 を思いついた社長さん、素晴らしい案です。王道です。
使ってもらいさえすれば、その良さが一目瞭然、そんな商品であれば、リスク承知で貸し出しをすることももちろんありですよね。
但しネット経由の場合、冷やかしも多いため、いきなり貸し出しはやはりリスクが大きい。
私なら第2弾のフロントエンドとして、是非とも取り入れたい案として貸し出しを検討します。
そして、私がもしこの会社のサポートをするのであれば、まず最初はこんな提案をしようかなと思います。
まずは、WEB上での露出を増やさなければお客さんが来てくれませんのでビリヤード初心者、中級者を対象にして
- ビリヤードの様々な技の練習方法
- キューのお手入れ方法
- 選び方
- 楽しみ方
等々
これからビリヤードをはじめたい多くの人が悩んでいることを調査(市場調査)して100個くらいリストアップ。100個の悩みです。
※100個?そんないっぱい無理じゃない?
いえいえ、WEBで検索するキーワードで集客するためには細分化する事が重要です。
100個程度、作れますから。まずは50個目標でも問題ありません笑。
その悩みを解決するための動画を含むコンテンツをたくさん作り公開します。
これで見込み客集客の入り口ができます。
そして同時に質問コーナーを設けます。
質問を受け付け、その質問に個別に丁寧に回答していくのです。
“丁寧に”です!
このようなやり取りを通じて、見込み客との信頼関係を構築することができます。
この時のポイントは、その段階では、自社製品の売り込みを一切行わないこと。
そして丁寧にです。
そして同時に見込み客のリスト(メールアドレス)を自動で教えてもらう仕組みをここに作ります。
このコンテンツがたまった時には、自社の見込み客がほぼ自動で毎日増え続けるような状態を作ることができます。
そうなれば、こちらから営業することなく勝手に見込み客が集まり始めます。
もちろんその会社の状況や業界等によっても戦略は変わってきますのでどの会社にもこれが当てはまるわけではありませんが、
この事例の場合、「役立つ情報」をフロントエンドとして提供し、見込み客の集客と信頼関係の構築を狙っているわけです。
もちろん、その後で、実際の商品販売に関して、これとは異なるフロントエンド商品を用意するのもとても良い方法です。
BtoBの場合、併せて、見込み客社内での取引先選定会議に使える資料等をお渡しするのも良いでしょう。
何度も言いますが、この段階で正解はひとつではありません。
実際に戦略を立てて実行し、狙い通りに集客できて成約に結び付けることができればそれが正解、という事になります。
って書くと、正解を見つけるまでにえらーく長い時間と大きなお金がかかりそうで、それまで頑張れるかどうか、、、
と思う社長さんもおられるかもしれませんが、
そこはWEBの強いところ。1つの作戦を実際に試すためにかかる別途費用はほぼ0円。
かかる時間も、ちゃんと自社の強みを見つけるための作戦会議を開いて考えていけば、何が強みで何が足らないのか、誰をお客様にすればよいのかが絞れるようになっていきます。
HP内に構築した仕組み自体は、同じものを使いまわしできますのでどんどんスピーディーに正解に近づくことができます。
そしてここで私が提案した方法は、見込み客をHPに効率よく集客し自社を信頼してもらうために特に有効です。
あなたの会社の見込み客は、初めてあなたの会社のHPを訪問した際、
- この会社、ホントに信頼できるんだろうか?
- ただ自社製品やサービスを売りたいだけなのでは?
と、最初は考えます。
何故なら、誰でも失敗したくないからですね。怪しい会社もいっぱいありますから。
フロントエンドの効果
今回お伝えしたフロントエンドの考え方で自社HPコンテンツを構成することで、
初めて訪れた見込み客に
- 積極的に(※)自社の想いを伝えることができます
- 安心感を与えることができます
- 好印象を与えることができます
- 接触頻度を高めることができます
その結果、大切な商談に移る前の段階で、見込み客との信頼関係の第一歩を構築しておくこともできますので押し付けがましい営業活動をする必要もなくなります。
※HP公開後は関心のある人から連絡をひたすら待つものである、と考える方が多いのですがこれは戦略もなく見た目だけきれいに作られたHPに言えることです。
逆に戦略的にHPを構築・運用することで自社HPの運用自体 = 積極的な営業活動(やり手の営業マン) となります。
HPは、戦略的に作成し上手に育て上げることで、ほぼ自動で見込み客を継続的に集め続けることもできますしその後の営業活動もおどろくほど楽になります。
更には日本全国を商圏に広げることができ、従来とは異なるところからの新規開拓と新規売上創出を行うこともWEBならば容易です。
ついでに書きますが、、どういう戦略でやっていくのか決める際には、ちゃんと3C分析をしてからやって下さい。
下手な鉄砲も数うちゃ当たる方式では、正解が見つかるまでに、それこそ、えらーく時間がかかってしまいますので笑。
うちの会社は、なんとなくターゲットも決めた、フロントエンド商品もとりあえずこれに決めたという場合、なんとなく、とりあえず の部分が曖昧であればあるほど正解が見つかるまでに時間がかかりますのでご注意を。そしてちなみに、正解はひとつではありません。
是非、今回お伝えしたような考え方と仕組みを御社HPにも取り入れて下さい。
(会社のHPでもネットショップでも、考え方と構築する仕組みの内容は同じです。)
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外部の専門家に頼るほど予算に余裕のない小規模事業者様を対象に自社内にWEB集客~商品販売/契約獲得のための仕組みを構築できるWEB担当者を育成するためのサポートに力を入れている。これからはどんな業種であっても小さな会社であってもWEBを有効活用して自社収益を拡大するための最低限の知識は持つべきであるという考えのもと活動している。